この感染症が極めて厄介な点は、ペットから人へと伝播する人獣共通感染症であることだ。愛犬が顔を舐める行為や、排泄物の処理、汚染された食器に触れた手を介して口から菌が侵入する。特に免疫機能が未発達な乳幼児や、体力が低下した高齢者が感染した場合、激しい腹痛や高熱、時には重症化して入院を余儀なくされる。
厚生労働省の各種公衆衛生ガイドラインでも、家庭内におけるペット由来の細菌感染に対する注意喚起が強化されている。また、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)が公表した疫学調査データでも、乾燥ペットフードやトリーツの取扱い事故に起因する大規模な人間への感染事例が報告されており、国境を越えた共通の課題となっている。