関東近郊には数多くのスノーリゾートが点在していますが、その中でもホワイトワールド尾瀬岩鞍が別格の評価を受け続けている理由は、単に敷地が広いからだけではありません。最大の武器は、内陸部特有の気象条件がもたらすドライパウダースノーと、自然の山肌を巧みに活かした立体的なゲレンデレイアウトにあります。
スキー場を運営する現地発表資料によると、ゲレンデのベース標高は約1,000メートル、山頂部は1,700メートル前後に位置しています。この約700メートルの標高差により、ハイシーズンには気温が氷点下二桁まで下がる日も珍しくありません。湿り気のない軽快な雪が降り積もるため、首都圏から日帰り圏内でありながら「アスピリンスノー」と称されるサラサラの浮遊感を存分に味わうことができます。
加えて、かつて国体や全日本スキー技術選などの公式競技が幾度となく開催されてきた歴史が物語る通り、コースの設計思想が極めて本格的です。単調なフラットバーンを広く取った人工的なゲレンデとは異なり、尾瀬岩鞍の斜面には天然の尾根や谷、うねりがそのまま残されています。ポールバーンとして名高い「国体男子コース」をはじめ、トップスキーヤーの技術欲を刺激するハードな急斜面が揃っている点が、技術志向のスキーヤーを惹きつけてやまない決定的な要因です。