かつて女性芸人の王道とされた「モテない」「太っている」といった自虐ネタは、今や急速に支持を失いつつある。観客が求めているのは、他者を傷つけず、自分をも貶めない、それでいて鋭い人間観察に基づいた笑いだ。日常の些細な違和感をすくい上げ、シュールなコントやフリップ芸に昇華する手法が、現在のトレンドとなっている。
これは単なる「ポリコレ(政治的正しさ)」への配慮ではない。純粋にエンターテインメントとしての質が向上した結果だ。誰も置いてきぼりにしない、しかし毒気は忘れない。その絶妙なバランス感覚こそが、今の視聴者の心を掴んで離さない理由だろう。