90年代のL'Arc〜en〜Cielブレイク時、メンバーの生年月日や本名は徹底して秘密のヴェールに包まれていた。ミステリアスな存在感がグループのカリスマ性を高め、ファンの想像力を掻き立てた時代だ。当時はメディアの取材でもプライベートに関する質問は厳しく制限されていた。
その沈黙が破られたのは、自伝『THE HYDE』の出版時だった。本名が寶井秀人(たからい ひでと)であること、そして1969年生まれであることが自らの言葉で明かされた。ミステリーを脱ぎ捨ててなお、彼の圧倒的なカリスマ性は揺らぐどころか、むしろリアルな一人のアーティストとしての凄みを増す結果となった。