欧米のエンターテインメント業界と比較したとき、日本の状況はきわめて特異に見える。ハリウッドでは、サイエントロジーをはじめとする特定の宗教を信仰する大物スターが存在し、時に議論を呼ぶことはあっても、それが即座に全作品からの追放やキャリアの破滅を意味するわけではない。
これに対し、日本でこれほどまでに「統一教会と芸能人」のテーマが苛烈な拒絶反応を引き起こす背景には、教団が抱えてきた霊感商法や高額献金といった社会的問題の深刻さがある。芸能人が教団の広告塔として機能し、一般市民の被害拡大に寄与してしまったのではないかという国民的な不信感と怒りが、諸外国とは異なるレベルでの厳しい倫理基準を形成したと言える。