単なるスキータ症候群にとどまらず、生命に関わる重篤な反応を示す特殊な疾患も存在します。それが「蚊刺過敏症(ぶんしかびんしょう)」です。
蚊刺過敏症は、EBウイルス(エプスタイン・バール・ウイルス)に感染したNK細胞やT細胞の異常増殖が関与している指定難病に近い重症病態です。蚊に刺された直後から患部が強い痛みを伴って腫れ上がり、水疱が破れて血豆や皮膚の壊死・潰瘍化へと進行します。さらに皮膚症状だけでなく、38度以上の高熱やリンパ節の腫れ、肝機能障害といった全身症状を伴う点が特徴です。
また、極めて稀ではあるものの、蚊の唾液に対して即時型のアナフィラキシーショックを起こす事例も報告されています。
以下のような兆候が現れた場合は、自宅療養で様子を見るのではなく、直ちに救急医療機関を受診してください。
- 息苦しさ、喘鳴(ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸音)、声のかすれ
- 刺された場所以外にも全身に広がる激しい蕁麻疹や発赤
- めまい、立ちくらみ、顔面蒼白、意識の混濁
- 刺された部位の黒色変化(壊死)や、38度を超える高熱の持続