都会的なナイトライフのバイブルとして長年トレンドを牽引する東京カレンダー的視点は、現在の新宿におけるプレミアムな夜の演出にも深く浸透している。単に満腹になることだけを目的とせず、空間のムード、ストーリー性のあるコース構成、そしてソムリエが提案するワインペアリングなど、情緒的価値を重視するスタイルが浸透した。
かつて渡部建氏をはじめとするグルメ通たちがテレビやSNSで明かしてきたような「知る人ぞ知る名店探し」や「細部へのこだわり」は、いまや一般の消費者の間でも当たり前の基準となった。これに応えるべく、近年の外食産業は単なる外食の枠を超え、空間デザインや照明の配色、サービススタッフの距離感に至るまでエンターテインメント性を極限まで高めている。