ナインティナインの歴史を語る上で欠かせないのが、矢部浩之と岡村隆史の複雑かつ強固なパートナーシップです。高校のサッカー部の先輩後輩として出会い、吉本興業の養成所(NSC)を経ずに若くしてスターダムを駆け上がった2人は、かつてプライベートで一切口を利かない「ビジネスライクな冷戦期」を経験しました。
2014年、矢部は20年間続けた『オールナイトニッポン』を一度降板。コンビ間の距離が離れたかに見えましたが、決定的な転機となったのが2026年4月、岡村のラジオ内での不適切発言騒動でした。緊急生放送に現れた矢部は、岡村に対して長年胸に秘めていた甘えや性格の歪みを真っ向から指摘する「公開説教」を敢行。この歴史的放送を機に、矢部は同年秋からラジオのパーソナリティとして完全復帰を果たしました。
さらに、実兄である矢部美幸(元芸人で現在は実業家・芸能プロモーター)との距離感や、自らの育った家庭環境を通じて培われた客観的な人間観察眼が、岡村との関係修復に大きく作用しました。お互いに結婚して家庭を持ったことで余計なトゲが抜け、現在は「互いの領域を尊重し合う大人のコンビ関係」へと成熟しています。