ASMRの代名詞とも言える「耳かき」コンテンツにおいて、彼女の右に出る者はいない。竹やプラスチック、綿棒といった素材ごとの硬度やしなりを完璧に把握し、マイクの受音部に触れる角度と圧力をミリ単位で調整していく。その手さばきは、熟練の演奏家が楽器を奏でる姿に等しい。
音の強弱だけでなく、余白の残し方が実に巧みだ。あえて数秒間の無音を挟むことで、次に訪れる擦過音の快感を最大限に増幅させる。緩急自在なアプローチによって、聞き手の意識は徐々に覚醒から弛緩へと誘われ、深いリラックス状態へと引き込まれていく。