ユネスコ世界遺産に登録されている「古都京都の文化財」のなかでも、圧倒的な知名度を誇るのが清水寺だ。794年に桓武天皇が平安京へ都を移して以来、1200年以上にわたり信仰を集めてきたこの地は、昼間には身動きが取れないほどの賑わいを見せる。しかし、開門直後の早朝6時台に足を踏み入れると、静けさの中に響く風鈴の音と、朝もやに包まれた木造構造の壮大さに息をのむ。
桓武天皇が築いた平安京の都市計画と、山裾に広がる清水の舞台が見事に融和した景観は、混雑のない静寂のなかでこそ真価を発揮する。近年では特別夜間拝観のチケット事前予約制なども導入され、混雑緩和に向けた先進的な取り組みが進んでいる。