日本国内においてポリネシアンの舞踊がこれほど親しまれるようになった背景には、エンターテインメントの力が大きく貢献している。福島県いわき市の復興劇を描いた映画『フラガール』は、炭鉱の街から生まれたスパリゾートハワイアンズの軌跡を描き、日本中にフラとタヒチアンの熱狂を巻き起こした。同施設が披露し続けている豪華絢爛なポリネシアンショーは、今なお両舞踊の魅力を一度に体感できる国内随一の聖地だ。
さらに、外洋を旅する古代ポリネシア人の勇気と大自然への畏敬を描いたディズニー映画『モアナと伝説の海』は、若い世代に太古の島々のリズムと神話の世界を再認識させた。現代ではYouTubeを通じて本場タヒチやハワイの最高峰グループの演技を瞬時に視聴できるほか、NHKオンデマンドで過去の名作ドキュメンタリーや伝統文化番組を手軽に深掘りできる環境が整っている。スクリーンの向こうにある遠い楽園の踊りは、今や日常のすぐそばにある身近なアートへと進化したのだ。