古代ローマ帝国の浴場設計技師ルシウスが現代日本の温泉街へタイムスリップする大ヒット映画の続編『テルマエ・ロマエ2』。前作を遥かに凌ぐスケールで製作された本作は、東欧ブルガリアに建設された巨大コロッセオのオープンセットをはじめ、日本屈指の名湯や歴史的建造物が惜しみなくロケ地に選ばれました。
公開から年月を経た現在でも、作品の圧倒的な映像美と温泉情緒に惹かれ、聖地巡礼に訪れるファンが後を絶ちません。国内外に点在する撮影場所の正確なロケーション、現地での見どころ、阿部寛さんや上戸彩さんら豪華キャスト陣が明かした過酷な撮影秘話まで、取材データと現場情報をもとに徹底解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】- 要点1:海外シーンは東欧ブルガリアの映画スタジオに高さ50m級の実物大コロッセオを建設して撮影された。
- 要点2:国内ロケは群馬県の草津温泉や宝川温泉・汪泉閣、長野県の片倉館など歴史ある本物の名湯が舞台。
- 要点3:第1作と第2作で登場する温泉宿には明確な違いがあり、正しい聖地巡礼ルートの把握が不可欠。
【全貌公開】『テルマエ・ロマエ2』撮影場所一覧と聖地巡礼マップ
映画『テルマエ・ロマエ2』のロケーション撮影は、国内の有名温泉地から海外のメガスタジオ、さらには首都圏のスポーツ施設や野外博物館に至るまで、多岐にわたる場所で行われました。劇中の古代ローマパートと現代日本パートのコントラストを生み出した主要ロケ地を一覧表で整理しました。
これらのロケ地は、東京都内近郊の日帰りスポットから、北関東・信州の本格的な湯治場までバランスよく分布しています。映画の世界に没入するなら、群馬県の草津温泉と宝川温泉を巡るルートが定番です。
【名湯編】草津・宝川・諏訪・箱根!映画を彩った温泉宿と名建築の魅力
『テルマエ・ロマエ2』に登場する日本の温泉地は、単なる背景美術ではなく、映画のストーリーを動かす主役級の存在感を放っています。製作陣がこだわり抜いて選定した実在の名湯の魅力を深掘りします。
草津温泉(群馬県):湯畑と熱乃湯で見せる圧倒的な湯量と伝統技
日本三名泉のひとつである草津温泉は、劇中でルシウスが現代日本の温泉文化に圧倒される象徴的なシーンで登場します。もうもうと湯煙が立ち込める中央の「湯畑」は、映画のポスターやキービジュアルでも印象的に使われました。
さらに、伝統の「湯もみ」が行われる熱乃湯(ねつのゆ)でのシーンは必見です。ルシウスが湯もみガールズの動きを見て独自の解釈を下すコミカルな場面は、実際の熱乃湯で撮影が行われました。現在も熱乃湯では毎日定期的に湯もみと踊りの実演ショーが開催されており、映画と同じ臨場感を肌で味わうことができます。
宝川温泉 汪泉閣(群馬県):大自然と一体化する巨石混浴露天風呂
みなかみ町の大自然に抱かれた宝川温泉 汪泉閣は、前作および第2作を通じてルシウスが幾度となくタイムスリップして現れる重要拠点です。利根川の支流である宝川沿いに広がる延べ約470畳分もの広大な露天風呂群(摩訶の湯、般若の湯、子宝の湯など)は圧巻の一言に尽きます。
巨大な奇石を組んだ野趣あふれる湯船は、古代ローマの壮大な浴場建築と見事に共鳴していました。汪泉閣は歴史ある木造建築の旅館としても名高く、外国人観光客からの人気も絶大です。
片倉館 千人風呂(長野県):大正ロマン薫る国指定重要文化財の洋風風呂
長野県諏訪市にある片倉館は、昭和初期に製糸業で栄えた片倉財閥が地域住民の保養施設として建設したクアハウスです。館内にある「千人風呂」は、深さ1.1mの大理石造りの湯船の底に玉砂利が敷き詰められており、立ったまま入浴する独特のスタイルを持っています。
ステンドグラスや彫刻が配置された重厚な洋風内装は、まさに古代ローマ人が設計したかのような趣を湛えており、ルシウスの故郷の公衆浴場を想起させる舞台として最高の親和性を発揮しました。
箱根温泉の風情と江戸東京たてもの園「子宝湯」
神奈川県の箱根温泉エリアの老舗旅館や風光明媚な景観も、登場人物たちの心情を描く落ち着いたカットに採用されています。また、山越真実の実家である下町の銭湯は、東京都小金井市の「江戸東京たてもの園」に移築保存されている昭和初期の代表的銭湯建築子宝湯(こだからゆ)でロケが行われました。格式高い神社仏閣のような宮造りの屋根や、男湯・女湯をまたぐ見事な富士山のペンキ絵は、日本銭湯文化の原点を感じさせます。