ぬいぐるみ依存に悩む人やその家族が最も陥りやすい過ちが、「大人なのだから無理にでも捨てて克服させようとする」ことです。ネット上の掲示板などでは「荒療治として思い切って処分した」という体験談も見られますが、臨床心理の現場では極めて危険な行為とされています。
心の準備が整わないまま精神的な安全基地を強制的に奪われると、強い喪失感から鬱状態に陥ったり、アルコールや過食、買い物依存といった別の深刻な嗜癖行動へスライド(依存の転移)したりするリスクが高まります。ぬいぐるみを「やめさせる」こと自体を目的にするのではなく、「なぜぬいぐるみに依存せざるを得ないほど心が追い詰められているのか」という根本原因にアプローチすることが不可欠です。