近年、全国各地の通学路や生活道路(ゾーン30)、高速道路の路肩へ神出鬼没に展開されているのが移動式オービス(MSSS)だ。小型三脚で運用される可搬式システムは、従来の固定式とは異なる処理フローをたどる。
移動式の場合、現場で警察官が監視を行っているため、違反車両を数十メートル先で待機するサイン会場(停車エリア)へ誘導し、その場で告知を行う即日処理パターンが存在する。このケースでは後日通知を待つまでもなく、その瞬間に違反手続きが完了する。
一方で、現場で停車させず撮影データのみを持ち帰る運用の場合、固定式よりも通知が遅れる事態が多発している。移動式オービスは複数車線の同時計測や超広角撮影が可能な半面、雨天時の乱反射や夜間のコントラスト調整に専門の画像補正を要することがある。その結果、都道府県警察本部の鑑識作業がボトルネックとなり、出頭要請が届くまで2ヶ月から3ヶ月を要する事例が現場から報告されている。