ささら桁階段を計画する際、素材選びは空間のテイストと構造的剛性を決定づける極めて重要な分岐点です。主に「アイアン(スチール)製」と「木製」の2種類が用いられます。
アイアン(スチール)ささら桁の最大の強みは、金属特有の圧倒的な強度による「線の細さ」です。厚み9mm〜12mm程度の鋼板でも十分な強度を確保できるため、極限までスリムでスタイリッシュなシルエットを実現できます。マットブラック、ホワイト、グレージュなどの粉体塗装を施すことで、空間のカラートーンに完全に溶け込ませることが可能です。ただし、重量があるため施工時のクレーン手配や構造梁への強固なボルト緊結が必須となります。
一方の木製ささら桁は、オークやタモ、ウォールナットといった無垢材・高強度積層材を用いて作られます。木ならではの温もりと柔らかな質感が特徴で、北欧ナチュラルやナチュラルモダンテイストの住宅に抜群の相性を誇ります。アイアンに比べてコストを抑えやすいケースがある一方、所定の強度を確保するために桁自体の幅や厚みを大きく取る必要があり、アイアンほどの極細デザインには適さない側面を持ちます。