世間一般には「学生たちの別れ」を描いたバラードとして広く受容されているが、楽曲の誕生背景には、極めてパーソナルな動機が存在していた。本作は、森山直太朗と彼の無二の親友であり共作者である詩人・御徒町凧の二人によって紡ぎ出されたものだ。
当時、人生の大きな転換期を迎えていたもう一人の友人に向け、「新たな道を歩み出す友を本気で鼓舞したい」という切実な想いが、このメロディと詞を生み出す直接の引き金となった。普遍的な大衆歌としての佇まいを見せながら、その芯には特定の友に対する剥き出しのエールが込められている。
母である森山良子から受け継いだ卓越した声楽的センスと、日本の伝統的な詩情。それらが御徒町凧の鋭角な言葉選びと衝突したことで、単なる私小説にとどまらない、聴く者全員の魂を揺さぶるアンセムへと昇華されたのである。