モダンなコスパ居酒屋が台頭する一方で、本厚木には昭和の面影を色濃く残す味わい深い老舗酒場も多数現存している。酒場詩人として知られる吉田類氏が出演する人気番組『吉田類の酒場放浪記』でも取り上げられたような、風情ある酒場が今も元気に営業を続けているのだ。
赤ちょうちんが揺れる暖簾をくぐると、そこには使い込まれたカウンターと飴色に染まった柱が客を出迎える。店主が長年守り続けてきた秘伝のタレで焼く焼き鳥や、じっくり煮込まれたモツ煮込みの香ばしい匂いが店内に充満し、五感を刺激してやまない。
こうした老舗もまた、昔ながらの良心的な価格設定を守り続けている。「安いから行く」のではなく、「旨くて安く、居心地が良いから通う」。本物の酒場文化が、この街の路地裏には確かに息づいている。