展望台へのアクセスにおいて、勝敗の命運を分けるのが駐車場の選定です。展望台の最寄りとなるのは園内北端に位置する「P10(展望台駐車場)」。ここから展望台までは山林内の遊歩道を歩いて約5分という距離ですが、収容台数は普通車わずか約30台程度に限定されています。
2026年現在の最新混雑状況を現地で取材すると、秋の週末で雲海予報の条件が完璧に揃った場合、午前3時30分〜4時00分の段階でP10は満車に達します。午前4時30分を過ぎて到着した車は、狭い通路で転回すら困難となり、後続車による立ち往生が発生することも珍しくありません。
P10が埋まってしまった場合、南へ約800メートル離れた「P11」や「P12」へ回ることになりますが、そこから街灯のない真っ暗な夜道を歩くと15分以上を要します。車での行き方は、皆野寄居有料道路の「秩父秩父公園橋(秩父ハープ橋)」を経由して丘陵を登るルートが最短かつ明快ですが、山道に入ると急カーブが続くため、未明の運転には細心の注意を払わなければなりません。
また、前夜から現地入りする「車中泊」の評判についても賛否が分かれています。SNSやRVパーク利用者の実体験を検証すると、「夜景を独占でき、起きてすぐに展望台へ向かえる」という絶賛の声がある一方、以下のようなシビアな現実が浮き彫りになっています。
- 深夜・未明のエンジン音とドア開閉音:夜間から早朝にかけてひっきりなしに車が出入りするため、静寂を保って熟睡することは極めて難しい。
- 秋・冬の急激な底冷え:盆地を見下ろす尾根筋にあるため、夜間から明け方にかけて冷え込みが厳しく、氷点下近くまで気温が急落する。本格的な寝袋や断熱マットが不可欠。
- 施設管理上のマナー:P10駐車場はあくまで公園利用者のための無料駐車場であり、オートキャンプ場ではありません。車外にテーブルや椅子を展開する行為、バーナーを用いた煮炊きは公園利用規約上厳しく禁止されています。
車中泊を検討する場合は、仮眠程度に留めるか、パーク内や近隣の正規RVパーク、道の駅等を利用した上で未明に移動するのが、トラブルを回避する現実的な選択肢です。