近年のペット・飼育用品産業の進化は目覚ましく、高栄養マットや消臭効果の高いチップが手軽に入手できるようになった。しかし、ここに落とし穴が存在する。未熟な発酵マットを密閉ケースに投入すると、夏場の高温によって「再発酵」が始まり、ケース内で激しい発熱と有毒な発酵ガス(メタンや二酸化炭素)が発生する。
土の中に潜ったカブトムシが酸欠に陥り、土の表面で仰向けになって悶絶している姿が報告されるのはこのためだ。良かれと思って選んだ高機能マットが、ガス抜き不足によって愛虫の命を脅かすガス室へと変貌してしまう。飼育用品の適切な下準備は、現代の飼育者にとって必須の基礎知識となっている。