かつてのアクアリウムといえば、色鮮やかな魚を泳がせるレイアウトが主流だった。しかし現在、その常識は鮮やかに覆りつつある。飼育者の関心は「観賞する美しさ」から「生体そのものの個性的な行動や関係性を楽しむこと」へとシフトした。鳴かない、散歩が不要、省スペースで完結する。そんな都市生活にフィットした特性が、魚以外の水生生物への再評価を促している。
トレンドの筆頭は、小型エビ類や底生生物、そしてユニークな両生類だ。従来は大型の設備が必要と思われていた種も、小型フィルターやLED照明の進化によって30cm水槽ひとつで無理なく飼育環境を整えられるようになった。手間をかけずに生命の営みを間近で感じられる気軽さが、忙しい現代人の心を掴んでいる。