医学的な視点から分析すると、お酒に強い女性にはいくつかのアナトミカルな共通点が浮かび上がってくる。代表的なものが「筋肉量」だ。筋肉は体内で水分を蓄えるタンクの役割を果たすため、普段から運動習慣があり引き締まった身体を持つ人は、血中アルコール濃度が希釈されやすい。また、消化管での吸収スピードを左右する胃粘膜の健全さも影響を与える。
しかし、「酔いにくい=病気になりにくい」というわけではない。国立病院機構久里浜医療センター名誉院長の樋口進医師をはじめとする専門家らは、過度な飲酒がもたらす隠れたリスクに警鐘を鳴らし続けている。日本アルコール・アディクション医学会の知見でも、女性は男性よりも少ない酒量・短い期間でアルコール性肝障害や依存症を発症しやすいことが明らかになっている。
厚生労働省が提示する節度ある適正飲酒の指標において、女性の適量は「1日あたり純アルコール10g〜20g程度」とされている。これは缶ビール(500ml)1本、あるいはグラスワイン1.5杯程度に過ぎない。どんなに顔色が変わらない女性であっても、この基準を日常的に大きく超えて飲むことは、長期的には臓器や美容へのリスクとなる。