敵・味方を区別する脳の仕組みや、言語処理の特性からこの現象を解明するのが脳科学者の中野信子氏のアプローチです。脳科学の観点から見れば、他人の悪口を言う行為は、巡り巡って自分自身の脳を傷つける自傷行為に他なりません。
脳の大脳辺縁系など古い領域は、「他人の悪口」と「自分への悪口」の主語を正しく区別できません。つまり、誰かの批判を発した瞬間、脳は自分がその攻撃を受けていると誤認し、ストレスホルモンであるコルチゾールを分泌します。悪口を言わない人は、無意識のうちにこの脳のメカニズムを感じ取り、自らのメンタルヘルスを守る自己防衛を成立させているのです。