医療現場で小児用に頻繁に処方される代表格が、カロナール細粒20%である。しかし、ここで保護者が最も間違えやすいのが「成分量(mg)」と「粉薬自体の重量(g)」の混同だ。20%製剤の場合、細粒1gの中に有効成分アセトアミノフェンが200mg含まれている。つまり、成分量100mgを投与したい場合、必要な細粒の重さは0.5gとなる。
この数値の思い込みが、重大な事故を引き起こす。「100mg投与」という指示を「細粒1g」と勘違いして与えてしまうと、基準の5倍もの量を飲ませることになりかねない。また、シロップ剤の場合も同様に、ミリリットル(mL)換算の計算違いが発生しやすい。家庭で処方薬を飲ませる際は、必ず「成分の量」ではなく「実際に計量するグラム数やミリリットル数」を薬袋でダブルチェックする習慣が求められる。
他の疾患で処方された市販の総合風邪薬や、過去に処方された解熱鎮痛薬を同時に飲ませるのも厳禁だ。風邪薬の多くに同一の成分が含まれており、重複服用によって無意識のうちに致命的な過剰投与へ陥る危険性が潜んでいる。