加熱野菜では起きないにもかかわらず、生の状態で口にした途端に発症するのが生野菜アレルギー反応と症状です。その代表格が「口腔アレルギー症候群(OAS / 花粉-食物アレルギー症候群)」です。
トマト、にんじん、きゅうり、セロリなどの生野菜に含まれるアレルゲンタンパク質は熱に弱い性質を持っています。そのため、煮込み料理やスープでは何の問題もなく食べられていた子どもが、生のまま食べた瞬間に唇が赤く腫れ上がる、口の中を痒がって激しく泣き叫ぶ、喉の違和感から嘔吐するといった急性症状を引き起こすケースがあります。シラカバやハンノキ、カモガヤなどの花粉症素因を持つ子どもの場合、交差反応によって発症リスクが跳ね上がります。
また、野菜の「物理的な硬さと形状」に起因する誤嚥事故も依然として深刻です。生の千切りキャベツや硬いレタスは、唾液を吸収して子どもの咽頭後壁に張り付きやすく、反射的な咳き込みから窒息や気管支炎へと繋がる恐れがあります。「野菜嫌いを克服させたい」「シャキシャキした歯ごたえを楽しませたい」という親心からの挑戦が、かえって子どもの食に対する恐怖心を植え付ける結果になりかねません。