同館の代名詞とも言えるのが、館内各所に惜しげもなく配置されたデザイナーズチェアの数々です。埼玉県立近代美術館の椅子コレクションは、単なる「見る展示」にとどまらず、来館者が「実際に座って体験できる」独自のスタイルを採用しています。
チャールズ&レイ・イームズのラウンジチェア、ヘリット・リートフェルトの「レッド&ブルーチェア」、アルネ・ヤコブセンの「エッグチェア」、さらには倉俣史朗の独創的な作品まで、20世紀以降のデザイン史に金字塔を打ち立てた名作が一堂に会しています。
「見る」だけでなく「触れ、腰掛ける」ことで、デザイナーが意図した傾斜の角度、素材の肌触り、身体を包み込むホールド感を直感的に理解できます。お気に入りの一脚を見つけて館内で読書に耽る時間は、他の美術館では味わえない至福の体験といえます。