生活現場におけるリアルな実態はどうなっているのでしょうか。SNS上の投稿や健康コミュニティの相談事例、編集部が実施した独自ヒアリングから、烏龍茶常飲のリアルな失敗談が浮かび上がってきます。
都内のIT企業に勤務する30代男性は、当時の習慣をこう振り返ります。「デスクワークのお供として、コンビニの2リットル入り烏龍茶を毎日1本買い、水代わりに終日飲み干していました。3ヶ月ほど経った頃、食後でもないのにみぞおちが焼け付くように痛むようになり、消化器内科を受診。医師から『強い茶葉成分による慢性的な胃粘膜刺激』を指摘され、水をメインに変えたところ、わずか1週間で痛みが引いたのです」。
また、美容や体型維持にストイックな20代女性からは「ダイエットのために食事中も常に濃い烏龍茶を飲んでいたところ、健康診断で重度の貧血と判定された。レバーやサプリで鉄分を補っても数値が改善せず、原因を探ったら毎日の烏龍茶による吸収阻害だった」という切実な声も寄せられています。
行動心理学の視点で見ると、ここには「ヘルス・ハロー効果(健康後光効果)」と呼ばれるバイアスが色濃く影響しています。「特定保健用食品(トクホ)」や「脂肪対策」というラベルの信頼性が高すぎるあまり、無意識のうちに「飲めば飲むほど身体に良い」「ノーリスクでカロリーを相殺できる免罪符」と脳内変換してしまうのです。その結果、本来は嗜好品として適量を嗜むべき飲料を、生命維持の基盤である「真水」と同一視してしまう過ちが生じています。