痛みがひどく自力歩行が困難な場合、どこで受診すべきか迷う母親は少なくありません。受診の優先順位は現在の状況によって明確に分かれます。
産後直後であれば、まずは出産を担当した産婦人科の主治医へ相談するのが基本です。産褥期の全身状態を把握しているため、授乳に影響の少ない消炎鎮痛剤の処方や安静指示を速やかに受けられます。
一方、より詳細な骨の状態を把握し、本格的な固定具やリハビリが必要な場合は「整形外科」の受診が必要です。整形外科では以下のような検査と対応が行われます。
- レントゲン検査:骨盤正面のX線撮影を行い、恥骨結合の離開幅をミリ単位で正確に測定します(授乳中のX線被ばくは骨盤部局所であれば乳腺や母乳への影響は実質的にありません)。
- 超音波(エコー)検査やMRI:妊娠中で放射線を避けたい場合や、周囲の軟部組織・血腫の有無を精密に精査する際に用いられます。
離開が軽度〜中等度(10〜15mm程度)であれば通院と自宅安静が基本ですが、離開が20mmを超える重度例や激痛で排泄すら困難な場合は、車椅子管理や骨盤の牽引固定を目的に1週間〜3週間程度の入院期間が設定されるケースもあります。家族のサポート体制を整える上でも、医師による正確な重症度判定が欠かせません。