浅田満氏が「食肉の帝王」としてアンタッチャブルな存在であり続けた最大の理由は、政官財、さらには暴力団関係者にまで及ぶ網の目のような人脈にありました。
特に自民党の有力政治家たちとのパイプは強固で、農林族議員の重鎮らと昵懇の間柄であったことは国会でも度々追及されています。選挙になれば絶大な集票力と潤沢な資金力を提供し、見返りとして畜産行政における優遇措置や補助金利権の差配を引き出すという、強固な「政官業の癒着トライアングル」を形成していました。
また、農林水産省のキャリア官僚に対しても接待攻勢や人事への介入をちらつかせることで、行政指導を骨抜きにしました。さらに、利害対立が起きた際には裏社会の力を誇示してトラブルを封じ込めるなど、表と裏の双方を自在に行き来する権力構造を構築していたのです。