松山揚げとは、愛媛県松山市を中心に古くから親しまれている伝統的な油揚げの一種です。明治30年(1897年)創業の老舗「程野商店」が看板商品として全国展開しており、今や全国の高級スーパーや百貨店でも定番アイテムとして定着しています。
通常の油揚げと松山揚げを分ける決定的な要素は、主に以下の3点に集約されます。
① 水分量を極限まで減らした特殊製法
通常の油揚げは豆腐の水分を残したまま揚げますが、松山揚げは豆腐を極限まで薄くスライスし、限界まで水分を絞り出してから良質な菜種油で時間をかけて揚げます。そのため、手で触るとサクサクと軽く、乾燥したスナックのような質感に仕上がります。
② 常温で約90日間という驚異の長期保存力
水分活性が極めて低いため、冷蔵保存を必要とせず常温で約90日間(約3ヶ月)保存可能です。油の酸化を防ぐ特殊な技術により、買い置きのきく万能ストック食材として災害備蓄や日常の常備菜として重宝されています。
③ 手間いらずの「油抜き不要」仕様
料理前の熱湯による油抜き処理は必要ありません。そのまま手でちぎって鍋や汁物に投入するだけで、余分な油臭さを一切出すことなく、出汁の旨味をダイレクトに吸収します。