警察組織において検視官を務めるのは、主に各都道府県警察本部の刑事部捜査第一課に所属する警視や警部といった幹部級のベテラン警察官だ。長年の刑事経験で研ぎ澄まされた直感と、高度な法医学知識を兼ね備えた選り抜きの捜査官だけがこの任に就く。
現場に臨場した検視官は、遺体の衣服を脱がせて全身の傷や皮膚の変色、硬直の度合いを事細かに調べる「検視」を行う。病死に見せかけた毒殺や、事故死を装った他殺の痕跡を絶対に見逃さない。犯罪の発生をいち早く察知し、死因究明の最初の大関門として機能することが彼らに課せられた最大の命題なのだ。