肝付町の内之浦宇宙空間観測所。日本の黎明期を支えた歴史ある射場が、小型衛星打ち上げ需要の世界的急増に伴い、かつてない活況に沸いている。大型ロケットを担う種子島に対し、柔軟で高頻度な打ち上げを得意とする内之浦は、民間宇宙開発企業にとって喉から手が出るほど魅力的な射点だ。
海岸線から夜空へと吸い込まれるロケットの閃光を見守るため、世界中からエンジニアや宇宙ファンが集まる。これに呼応するように、打ち上げを一望できるプレミアムな滞在施設や、宇宙食技術を応用したガストロノミーツーリズムが誕生。静まり返った太平洋の岬が突如として人類の最前線へと変わる瞬間、訪れた者は強烈な高揚感に包まれる。