鷲羽山ハイランドの名を世界に知らしめた最大の立役者が、テレビ番組や海外メディアでも頻繁に取り上げられる自転車型アトラクション「スカイサイクル」です。地上わずか4階相当(約16m)の高さながら、「世界で最も恐ろしい乗り物」と称される理由は、立地条件と構造上の心理的プレッシャーにあります。
瀬戸内海を見下ろす山の頂上付近、海抜約150mに位置するレールの上を、二人乗りのサイクルを足漕ぎで進みます。視界を遮る壁やガラスはもちろん、体を守る重厚な安全バーすら存在せず、身につけるのはシンプルなシートベルトのみ。足元を覗き込めば、遥か下方に広がる木々と地面がダイレクトに視界へ飛び込んできます。
特にレールが大きく外側に張り出すカーブ地点では、「このまま瀬戸内海へ放り出されるのではないか」という錯覚に襲われます。自らの脚でペダルを漕がなければ決して前へ進まないという物理的な強制力が、恐怖心を極限まで増幅させる構造です。しかし、その恐怖に打ち勝った者だけが目にする「瀬戸大橋と多島美が織りなす大パノラマ」は、息をのむほどの美しさを誇ります。