全国の「日本100名城」などを巡る際、現存天守以外にもさまざまな天守に出会います。これらは再建された経緯や構造によって4つのカテゴリーに分類されます。この違いを把握しておくと、旅先での城鑑賞が何倍も面白くなります。
1. 木造復元天守
当時の古図面、指図、古写真、文献記録を綿密に検証し、伝統的な木造軸組工法を用いて忠実に復元された天守です。静岡県の掛川城や宮城県の白石城、愛媛県の大洲城などが有名で、歴史の息吹を当時の質感のまま味わえます。
2. 外観復元天守
外見は当時の資料に基づき忠実に再現されているものの、内部構造は鉄筋コンクリート造(RC造)などで造られた天守です。名古屋城(旧天守)や熊本城、広島城などがこれに該当し、内部は資料館や博物館として近代的な耐震・展示設備が整えられています。
3. 復興天守
天守が存在したことは確実であるものの、当時の図面などの詳細な資料が不足しているため、一部推定や規模の変更を交えて再建された天守です。大坂城や小田原城、岸和田城などが代表例です。
4. 模擬天守
史実では天守が存在しなかった城、あるいは別の場所に建てられた城に、観光や町おこしのシンボルとして新設された天守です。歴史的厳密さとは異なる視点で、地域のランドマークとして愛されています。