原作は、サブカルチャー界隈で根強い支持を集める古泉智浩による同名人気コミックだ。人間の格好悪さや欲求の生々しさを容赦なく描き出す原作者の毒気と哀愁が、映画の骨組みを強固に支えている。
メガホンを取った川井隼人監督は、シャッター街が目立つ地方都市の風景を背景に、変化のない日常の息苦しさを映像として巧みに切り取った。キラキラとした青春映画とは対極にある、湿り気と退屈に満ちた空気感。その中で空回りし続ける男たちの爆発エネルギーが、映像美と泥臭さの絶妙なバランスで表現されている。
地方で漫然と生きる若者が抱える「ここではないどこかへ行きたい」という焦燥感。川井監督の演出は、単なるコメディの枠を超えて、誰もが一度は経験する青春の苦い記憶を容赦なく刺激する。