食を取り巻く環境の変化に伴い、消費者庁が管轄する「食品表示基準」は定期的な見直しが行われている。なかでも業界に大きな転換を迫ったのが、特定原材料への品目追加だ。長らく「推奨表示」に位置づけられていた「くるみ」が、症例数の急増と重篤度の高さを背景に完全義務化された経緯は記憶に新しい。くるみ表示義務化の経過措置期間が終了した現在、わずかな表記漏れもダイレクトに法令違反と見なされる。
現在、義務付けられている特定原材料は、えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)の8品目。さらに、カシューナッツやマカダミアナッツなど推奨表示品目(特定原材料に準ずるもの)についても、臨床現場でのアレルギー発症報告を踏まえた引き上げの議論が活発化している。事業者は「一度作った表示ラベルを使い回す」意識を捨て、常に最新の指定基準に追従する動的な管理体制を敷かなければならない。