埼玉県立浦和高等学校を語る上で絶対に外せない名物行事が、埼玉の浦和から茨城の古河までの約50キロメートルを制限時間内に駆け抜ける「古河強歩大会」だ。一般的な高校マラソン大会の規模を遥かに凌駕するこの過酷なレースは、単なる体育行事ではなく、浦高生としての精神的脱皮を果たすための壮大な試練である。
早朝にスタートを切った生徒たちは、関門の制限時間と戦いながら、肉体の限界や激痛に立ち向かう。沿道では地域住民や保護者があたたかい声援を送り、限界に達した仲間を互いに声を出して励まし合いゴールを目指す。この50キロを走り切ったという強烈な体験こそが、受験という長期戦における土壇場の粘り強さ、すなわち本物の「文武両道」を支える心の背骨となっている。