神戸元町は、数々の文学作品や映像作品の背景としても重要な役割を果たしてきた。地元出身のグラフィックデザイナー・舞台美術家である妹尾河童の名作小説『少年H』およびその映画『少年H』では、戦前・戦中の神戸の暮らしや元町の街並みがリアルかつ情熱的に描かれている。
また、子ども服メーカー「ファミリア」の創業者をモデルにしたNHKの連続テレビ小説『べっぴんさん』でも、戦後の復興期に元町の小さなショップから情熱をもってものづくりに励んだ女性たちの姿が鮮烈に描かれた。街の路地を歩くことは、作品の中で息づく人々の情熱や歴史の記憶を追体験することと同義なのだ。