東宝での成功を経て、彼女の活動の場はさらに広がりを見せる。特に大映が手掛ける本格的な時代劇への出演は、彼女の新たな魅力を引き出すこととなった。着物姿の完璧な美しさと、時代劇特有の所作の艶やかさは、多くの観客を心酔させた。
そして、運命の出会いが訪れる。大映の看板スターであり、圧倒的なカリスマ性を誇っていた市川雷蔵との共演である。二人は撮影現場で言葉を交わすうちに、互いの芸術に対する真摯な姿勢と人柄に深く惹かれ合っていった。
当時の映画界では、スター同士の恋愛は大きなスキャンダルになりかねなかった。しかし、二人の絆は極めて静かに、そして固く育まれていった。芸能界の喧騒から離れた場所で紡がれた二人の愛は、やがて結婚という大きな決断へと結実する。