子どもの引っ込み思案を直したい。そんな祖母の温かな親心から、彼は「劇団日本児童」に入団することになる。児童劇団での稽古は、周囲と馴染めなかった少年の心に少しずつ変化をもたらした。習い事を次々と辞めていた彼が、唯一「面白い」と夢中になれたのがお芝居だったのだ。
児童劇団での経験は、単なる習い事の域を超えていく。舞台やドラマの現場で大人のプロフェッショナルたちに囲まれながら、演技の面白さと厳しさを身体に染み込ませていった。芸能界という厳しい環境の中に居場所を見出した少年は、やがて一人の表現者として覚醒し始める。