ファンの間で数十年にわたり議論され続けているのが、「『ゴルゴ13』の最終回は存在するのか」という疑問です。
生前のインタビューにおいて、さいとう氏は「最終回のストーリーやコマ割り、セリフはすでに頭の中に完成している」と明かしていました。一部では「最終回の原稿が金庫に保管されている」という都市伝説まで広まりましたが、これに対して氏は笑顔で「頭の中にあるだけで、原稿にはしていない」と語っています。
氏が最終回を自ら描かなかったのは、「読者が望む限り、ゴルゴは世界を舞台に生き続けるべきだ」という哲学があったからです。さいとう・プロダクションが存続し、国際情勢が動き続ける限り、デューク東郷に終わりが訪れることはありません。最終回を描かないことこそが、さいとう氏が作品に捧げた究極の愛だったと言えます。