インターネットの掲示板やSNSでは「内部クリーンは意味がない」「動かすとかえって酸っぱい臭いやカビ臭が部屋に充満する」といった否定的な意見が見受けられる。だが、これらの不満の原因を技術的に紐解くと、機能に対する誤解と使い方のミスマッチが浮き彫りになる。
誤解1:「内部クリーンは黒カビを掃除・除去してくれる」
内部クリーンはあくまで「カビを発生させないための乾燥・予防機能」であり、既に内部に定着してしまった黒カビの胞子や頑固なコロニーを物理的に洗い流す機能ではない。既にカビだらけのエアコンで内部クリーンを稼働させても、カビが消えることはない。
誤解2:「内部クリーンを動かすと部屋が臭くなる」
内部クリーン中のエアコンは、水分を蒸発させるために暖房運転を行う。このとき、熱交換器やドレンパンに長年蓄積したホコリ、タバコのヤニ、室内の油煙、ペット臭などが一気に熱せられ、高湿度の温風に乗って室内に吐き出される。つまり、内部クリーン自体が臭いのではなく、エアコン内部に溜まっていた汚れの臭いが蒸発して漂っているのだ。
途中で止める行為が引き起こす最悪のシナリオ
「部屋が暑くなる」「吹き出す風が臭い」「音が気になる」といった理由でリモコンの停止ボタンを押し、内部クリーンを途中で強制終了させるユーザーがいるが、これは最も避けるべき行為である。
途中で運転を止めると、加熱によって蒸発しかけた水分が冷えてエアコン内部に再び結露し、湿度95%以上の密閉空間が内部に閉じ込められる。その結果、通常よりもはるかに速いスピードで黒カビが増殖し、異臭の悪化やアレルギー物質の飛散を招くことになる。一度内部クリーンが始まったら、最後まで完全に運転させ切ることが鉄則である。