無限列車での死闘の末、上弦の参・猗窩座との戦いで命を散らした煉獄杏寿郎。彼の最期の言葉を伝えるべく、炭治郎は重傷の身体を押して煉獄邸を訪れました。そこで待っていたのは、自暴自棄に陥っていた父・槇寿郎の激昂と、兄の死を受け止めきれずにいた心優しい弟・千寿郎の姿でした。
炭治郎と千寿郎は心を通わせ、歴代炎柱の手記を調査するなど絆を深めていきます。そして別れの時、千寿郎は炭治郎を呼び止め、懐から取り出した「兄の形見である日輪刀の鍔」を差し出しました。千寿郎自身は剣才に恵まれず、剣士として兄の跡を継ぐことができなかった深い苦悩を抱えていました。
「兄はあなたのような人を認めていたのだと思います」「どうかこれをお持ちください。あなたをお守りくださるよう」――その言葉とともに手渡された鍔には、杏寿郎の魂を炭治郎に託し、共に戦い続けてほしいという千寿郎の祈りにも似た切実な願いが込められていたのです。