名古屋・萬珍軒の玉子とじラーメンが深夜に行列を生む中毒性の正体

名古屋・萬珍軒の玉子とじラーメンが深夜に行列を生む中毒性の正体

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名古屋におけるご当地ラーメンの歴史を語る上で、萬珍軒の存在を外すことはできません。創業は昭和41年(1966年)。創業者の中村氏が中村区の路地で引いた一台の屋台から、その伝説は始まりました。当時、豚骨と鶏ガラをじっくり煮込んだスープに、溶き卵をふんわりと流し込むという斬新な試みから生まれたのが、元祖「萬珍軒 玉子とじラーメン」です。

一般的なかき玉汁のような家庭料理と萬珍軒のスープを分ける決定的な違いは、「乳化の深度と火加減のコントロール」にあります。寸胴で極限まで旨味を抽出した豚骨・鶏ガラの熱々スープに、新鮮な生卵を投入。職人が手早く撹拌することで、スープの動物性油脂と卵のタンパク質が瞬時に微細なエマルション(乳化状態)を形成します。このプロセスによって、表面にまるでカプチーノやエスプーマを思わせる極上の「ふわとろ泡」が立ち上るのです。

合わせる麺は、この繊細なスープを最大限に引き上げるために特注された超極細縮れ麺。一般的なラーメン店で使用される中太麺やストレート麺では、泡状のスープが滑り落ちてしまいます。しかし、萬珍軒の極細麺は無数の毛細管現象を起こし、ひとすするごとに大量のスープと卵の粒子を口内へと運びます。濃厚なコクを持ちながらも舌触りはシルクのように滑らか。一口目で脳に直接訴えかけるような旨味の波が押し寄せます。

山田 真由
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山田 真由

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