八角信芳理事長率いる日本相撲協会は、伝統の継承と現代社会に適応した組織近代化の間で舵を取り続けている。昨今の急速な物価高騰や生活コストの上昇は、相撲部屋の運営や力士たちの懐事情にも少なからぬ影響を及ぼしている。
かつてはタニマチ文化と呼ばれる後援組織からの手厚い経済的支援が力士生活の大きな支えとなっていたが、企業コンプライアンスの厳格化に伴い、協会主導による公式な報酬・福利厚生の透明化が急速に進められている。手当体系の定期的な見直しや、引退後の養老金制度の安定運用など、力士が将来の金銭不安を抱えずに土俵に集中できる環境づくりが議論の焦点となっている。
八角体制下でのガバナンス改革は、閉鎖的と批判されがちだった相撲界のマネーの流れを整理し、プロアスリートとしての正当な対価を保証する方向へと舵を切っている。