20世紀半ば、ブリトーはアメリカ・カリフォルニア州やテキサス州へと渡り、現地のアメリカ文化と融合した「テクス・メクス料理」として劇的な変貌を遂げた。特にカリフォルニア州サンフランシスコのミッション地区で誕生した「ミッションスタイル・ブリトー」は、ライスやグリル野菜、フォイル包みのスタイルを確立し、現代の標準形を作り上げた。
このローカルフードを世界的なビジネスへと引き上げたのが、アメリカの巨大な外食産業である。「タコベル」のグローバル展開によって、ブリトーは世界中の人々に親しまれるファストフードとしての地位を確立した。さらに1990年代以降、「チポトレ・メキシカン・グリル」をはじめとするファストカジュアルチェーンが登場すると、新鮮なオーガニック食材やカスタマイズ制を取り入れた高品質な食として再定義された。
手軽でありながら栄養価を自在に調整できるブリトーは、多忙な現代人のライフスタイルに合致し、世界各地の都市部で爆発的な普及を遂げたのである。