熊本県内外を問わず、ラーメン通の間で「熊本ラーメンの名店を挙げるなら外せない」と必ず名が挙がるのが、山都町下市に店舗を構えるおちかラーメンです。熊本市街地から約40km以上離れた山間部に位置するこの店には、平日は地元住民やトラックドライバー、週末になれば福岡・宮崎・鹿児島など九州各県、さらには本州から飛行機やレンタカーを乗り継いでやってくる遠征客が詰めかけます。
創業から半世紀以上の歴史を歩んできた同店は、もともと「おちかさん」の愛称で親しまれた創業者によって始められました。昭和から平成、令和へと時代が移り変わる中でも、昔ながらの製法と骨太な味の骨格を守り続けています。全国的なラーメンチェーンのような効率化とは対極に位置する、手作業の丁寧な仕込みと圧倒的な炊き込み時間から生まれるスープは、まさに山都町グルメの最高峰と呼ぶにふさわしい風格を漂わせています。
大手グルメレビューサイトやSNSの投稿数を見ても、立地の不利さをものともしない驚異的なエンゲージメントを誇ります。「遠くてもわざわざ食べに行く価値がある」という強い支持層を築き上げた背景には、他店では決して真似のできない、重厚かつキレのある独自の味覚設計が存在しています。