中身を最後の一滴・一粒まで綺麗に食べ尽くすための最も王道かつ効果的な方法が、駄菓子ファンの間で受け継がれてきた「前歯でしごき出す」テクニックです。この動作には明確な力学的コツがあります。
まず、チューブの片方の端をハサミで切るか、前歯で軽く噛み切って開口部を作ります。この際、開口部を平らにつぶさないよう、指先で軽く円形に整えるのがポイントです。次に、チューブの反対側の端(閉じた側)を上下の前歯の間に挟みます。ここで強く噛み切りすぎてはいけません。チューブを押しつぶすギリギリのテンションを維持したまま、前歯をスライドさせながらチューブを前方へ引き抜くように動かします。
前歯がチューブ内の中身をチューブの進行方向へ一気に押し出し、開口部から甘酸っぱい中身が口の中へ滑らかに飛び込んできます。歯の表面ではなく、上の前歯の先端と下の前歯の先端で「アイロンがけ」をするような感覚を意識すると、ビニール内壁に中身を残さず、ほぼ100%の回収率で綺麗に食べ切ることができます。
外出先ではなく自宅で楽しむ場合や、歯の詰め物が心配な方におすすめの裏技が「爪楊枝・竹串プッシュ」または「定規スライダー」です。チューブの底側から定規の角やヘラを当て、机の上でチューブをペタンコに押しつぶしながら前方へ滑らせると、道具の力だけで驚くほど美しいペースト状の中身が絞り出せます。開口部を反対側にも少し開けて空気穴(通気口)を作っておくと、負圧が発生せずさらにスムーズに中身が押し出されます。