『ソウルイーター』は、月刊「少年ガンガン」で連載された大久保篤のコミックを原作とし、実力派スタジオ・ボンズ(BONES)が制作を手掛けた大ヒットアニメです。死神武器職人専門学校(死武専)に通う職人と武器の少年少女たちが「デスサイズ」を作るため、99個の鬼神の卵となった魂と1個の魔女の魂を狩る旅を描いています。
主人公のマカ=アルバーンは、真面目で成績優秀な優等生である一方、女癖の悪い父親(デスサイズ・スピリット)に強い反発心を抱く複雑な思春期の少女です。この難役に抜擢された小見川千明は、4歳から舞台演劇の世界に身を置いていたものの、声優としてのレッスン経験やマイク前での演技経験は皆無でした。
当時の制作発表や監督の五十嵐卓哉らスタッフ陣の証言によると、オーディション会場で求められていたのは「声優として完成された巧さ」ではなく、「飾り気のない生身の少年少女感」でした。アニメ的な記号化された芝居ではなく、どこかハスキーで無機質さすら漂わせる小見川の声質と、舞台仕込みの度胸の良さが、思春期の尖ったマカのキャラクター像と完全に合致したことが大抜擢の決定打となりました。