彼のキャリアにおける最大の転機となったのが、2019年10月に明るみに出た税務問題でした。徳井義実申告漏れ真相を振り返ると、彼が設立していた徳井義実個人会社チューリップにおいて、東京国税局から約1億2,000万円の申告漏れを指摘され、そのうち約2,000万円について所得隠しと認定された事件でした。
当時開かれた深夜の緊急記者会見で、徳井はやつれた表情でカメラの前に立ち、「自身の極端なルーズさ、想像を絶する怠惰が原因」と謝罪を繰り返しました。脱税を目的とした計画的な工作というよりは、税務申告を何年も放置し、督促状が届いてもなお机の引き出しに仕舞い込んでいたという異常なまでの社会的手続きへの無頓着さが露呈した格好です。
この会見で見せた深い反省と当惑の表情は世間に強い衝撃を与えましたが、結果として社会的なペナルティは苛烈を極めました。即座にすべての出演番組の降板・自粛が決定し、テレビ各局は再編集や代役立てに追われました。相方である福田充徳もまた、レギュラー番組で涙を流しながら相方の無責任さを厳しく断じつつ、コンビとしての責任を背負い続けました。
活動再開にあたっては、税理士をはじめとする専門家の厳格な管理体制を敷き、追徴課税および重加算税を速やかに全額納付。個人会社の財務管理を完全に外部プロフェッショナルへ委任することで、再発防止のガバナンスを徹底的に整備しました。この地道な「社会的落とし前」を一つずつクリアしていったことが、現在の再評価への土台となっています。