「生で食べるには少し硬い」「甘みが物足りない」という個体に当たったとしても失望する必要はない。加熱処理を施すことで、いちじくに含まれる果糖がキャラメリゼされ、生の状態では味わえない濃厚な風味が立ち上る。
最も手軽なのは、厚切りにしたサワードゥや食パンにバターを塗り、スライスしたいちじくを乗せてトースターで焼く「いちじくトースト」だ。熱が入ることで果肉がとろりと崩れ、溶けたバターと混ざり合う。仕上げに蜂蜜やタイムの葉を散らせば、完璧な朝食の一皿になる。また、フライパンでバターとともに両面をサッとソテーし、赤ワインと少しの砂糖で煮詰めるコンポートは、肉料理(特に鴨肉や豚ロース)の付け合わせとしても絶大な威力を発揮する。